いまを生きる の在る理由
あなたの生活の中でふと死せる詩人の声が聴こえることはないか?
たとえば時折あなたの Mac に妙な日付に修正されたファイルが紛れていたりはしないか?ということだ。
そういうファイルが存在してもふだんは気が付かないが、
何かのソフトの日付制限等に引っ掛かってしまって不本意なエラーに遭遇して実に困ったりすることがある。
そんなことはありえないと思っていても、登場はいつだって唐突だ。
あなたの Mac の中で何の断りもなく、「死せる詩人の会」が開催されている。
これはけっしてひとごとではない。

私の場合一番多いのは 1904 年という年の修正を最後に、放っておかれている書類の登場だ。
1904 年に更新された書類「ボーリング大会の御案内」とは?
1904 年というと何をしていた頃だろう、何があった年だっけ?
こんにち、そんな疑問はインターネットで検索するのが最短だ。
今や世界中に散在している自分の記憶の断片を求めて I'm Feeling Lucky だ。

検索結果
小樽で大火、焼失2400戸。
栃木県、洪水防止を理由に鉱毒地・谷中村の遊水池化を計画(足尾銅山鉱毒事件)。
第1次日韓協約調印。9月5日公布。財政・外交顧問をおき韓国の実権掌握。
チベット侵入の英軍、ラサを占領(9月ラサ条約)。
シベリア鉄道が完成。
ロールス・ロイス社<英> 創立。
日露戦争、二百三高地の激戦。君死にたまふことなかれ。

そんなたいへんな時に、この「ボーリング大会の御案内」は修正されたのだろうか。
何かがおかしい、あなたはそう感じるはずだ。
海は死にますか山は死にますか。そんなときにどうも不謹慎じゃないか。
あなたならそう考えるはずだ。

ばかな。

原因はいくつか考えられる。が、原因がわかったところで
目の前の「ボーリング大会の御案内」(修正日:1904年1月1日)は頑として存在している。
それを何とかしたい。今を生きる者として。

そんな時にこの 「いまを生きる」 が役に立つ。
あなたがこの世界に存在するよりも前に更新された全てのファイルの修正日を
「今」に設定し直すことができる。
OSX であれば、Terminal を開いて find して touch すればよいだろうが、
OS9 までの環境下では「いまを生きる」 があなたの役に立つだろう。
なにしろフォルダをまるごとドラッグ&ドロップすれば、
その中のあなたの誕生前のファイルの修正日がすべて「今」になるのだから。

これがこのソフトウェアの在る理由です。

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